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予算内で理想を叶える!内装デザインの賢いコストコントロール術
2025.07.24
─ 削っていいところ・削ってはいけないところ、見積もりの見方も解説
内装デザインは「理想」と「現実」のせめぎ合い。
思い描いた空間をかたちにしたい気持ちは誰もが同じですが、予算には限りがあるのもまた現実です。
「費用を抑えたいけど、チープに見せたくない」
「見積もりを見ても、どこを調整すればいいか分からない」
そんなお悩みに対し、Kazaliが現場で実践している内装デザインにおける賢いコストコントロール術をわかりやすくお伝えします。
なぜ“内装工事”は予算オーバーになりやすいのか?
まず前提として、内装デザインに関わる工事は、見た目ではわかりにくい部分でコストが膨らみやすい特徴があります。たとえば、
- 空調・電気・給排水などの設備工事
- スケルトン状態からの基礎工事
- テナントの既存条件による追加対応
これらは完成後の空間には見えづらい部分ですが、実はコストに大きく影響しています。
また、見積もりの段階で「とりあえず希望を全部盛り込んでから調整」という進め方をすると、後から「これは無理です」となるケースが多く、結果的に全体のバランスが崩れがちです。
だからこそ最初に大切なのは、「何にお金をかけるか」「どこを削るか」の優先順位を明確にすることです。
コストコントロールの考え方:基本の3分類
- 削っても影響が少ない部分(調整しやすい)
・素材のグレード(例:床材を塩ビタイル→長尺シート)
・仕上げの細部(巾木や壁の一部を塗装仕上げに)
・装飾照明・アクセント什器など“+α”の演出要素
→「見せ場」以外は、低コストで処理しても空間全体の印象に大きく影響しないことが多いです。
- 削ると後悔しやすい部分(原則キープ)
・照明計画全体(特に色温度・配置)
・ファサードまわり(集客に直結)
・オペレーションに関わる導線設計・収納
→「削った分だけ使い勝手が悪くなる」「後からやり直しが難しい」部分は、基本的に優先的に予算を確保すべきです。
- 削れない=そもそも“義務”の工事
・消防・電気・換気などの法令に関わる工事
・ビル管理会社から指定される仕様対応
・テナント設備との接続・復旧対応
→いわゆる“見えないコスト”ですが、必要不可欠な工事です。後から発覚して追加費用になることも多いため、早めの確認が必須です。
見積もりでチェックすべき「調整の余地」
▼チェックポイント例:
天井は仕上げるか、むしろ“抜く”か?
→ 天井を抜いて塗装で仕上げる“スケルトン天井”は、コスト削減+デザイン性の両立ができる場合も
造作家具・什器は既製品に代替できるか?
→ オーダー家具は高額になりやすいため、部分的に既製品とのハイブリッドも選択肢に
塗装 or クロス or パネル?
→ 同じ壁でも仕上げ方法でコストが大きく変わります
水回りの移設があるかどうかで費用が大きく変わる
→ キッチン・洗面・トイレなどの配置を変えると、給排水工事が発生し予算が膨らみがち。できるだけ既存の配管位置を活かすと、コストを抑えられます。
理想を削らずに、予算に収めるために
予算が限られているからといって、理想の内装デザインを諦める必要はありません。
大切なのは、「どこにお金をかけるべきか」を自分なりに理解し、設計者と共有することです。
Kazaliでは、初期段階から「ご予算内で最大限価値を出す設計」を意識しながら、以下のようなサポートを行っています:
- ヒアリング段階での優先順位整理
- 複数パターンのコスト比較プランの提案
- 減額調整案(VE提案)のご提示
最後に|“高い店”より、“賢くつくった店”が選ばれる時代へ
お金をかけたからといって、良い空間になるとは限りません。
むしろ、限られた予算の中で「何を残し、何を削るか」を的確に判断できることこそが、店舗設計のセンスです。
Kazaliでは、オーナー様と一緒に「現実的で、でも妥協しない内装デザイン」を実現するお手伝いをしています。
ご予算に不安がある場合も、まずはご相談ください。理想に一歩でも近づける選択肢を、必ずご提案します。